「不公平」受験生が泣いている・・・共通テスト直前のルール変更で波紋

   

2022年の大学入学共通テストまで残りわずか。今度の土日(1月15日・16日)に行われます。

受験生にとっては受験勉強もラストスパート。もう神頼みするしか・・・と思ってしまうほど、残された時間は短いです。

そんな大事な時期、本番直前のタイミングで突如国が入試のルールを変えました。

追試験受けられなかった場合は個別試験で合否判定を

国公立だけでなく、私立大学でも利用されている共通テスト。本試験のほかにも、新型コロナウイルス感染など体調不良で受けられなかった受験生には2週間後に追試験が設定されています。

本試験 1月15日・16日
追試験 1月29日・30日

文科省がさらに打ち出したのは追試験も受けられなかった受験生について、その後、各大学の個別試験で合否を決めるというものです。

入試直前、この救済措置に波紋が広がっています。

濃厚接触者は別室での受験も認めない、批判噴出で方針を一転

当初、文科省が打ち出していたのは温厚な対応ではなく、冷酷とも言えるものでした。

オミクロン株の濃厚接触者は別室での受験も認めないという通知を出していたのです。

しかしこれには批判が噴出。政府は方針を一転させることになります。

結局、PCR検査で陰性・受験当日も無症状・公共交通機関を利用しないなどの条件を満たせば、濃厚接触者でも別室で受験が可能となりました。

そこに国が新たに救済策を加えたことになります。

突然の方針転換に大学も困惑

入試直前、突然の方針転換に大学側は ー

・共通テストの結果を除外して、合否判定をしてほしいと求められても土台が崩れる

・共通テストを受けられた人たちとの公平性・公正性が図られない

と戸惑いの声が聞こえてきます。

筑波大学図書館情報メディア系准教授の落合陽一氏は「本当に厳しい。せめて去年言っておいてくれれば」と、試験対応の難しさを口にしています。

救済措置に受験生「不公平」

これまでの報道を見た限り、受験生たちも新型コロナウイルスに感染しても「チャンスがある」と今回の救済措置を歓迎する一方で、共通テストで受けられる大学が決まってくるため、その大事な試験が免除されるというのは「不公平だ」との声もあがっています。

ある種、”抜け道”のような救済措置で、かえって新型コロナウイルスに感染したほうがいいのではないか?と考えてしまう受験生がいても不思議ではありません。

文科省は試験回避に悪用されないよう、医師による診断書などを求める考えではいますが、医療提供体制の逼迫で入手できない場合は自己申告でも対応可能としています。

さらに、「各大学が厳格に判定するので、有利にはならない」との見解をホームページに掲載。事態の沈静化に努めています。

末松信介文部科学相は1月11日の記者会見で、救済措置が”抜け道”になるのでは?との質問に対し、次のように述べています。

「日本の受験生がそこまで難しく考えて受験をするのかなということ、日本を引っ張っていく若者でありますから公明正大、フェアにやっていただきたい」

問題の根源は受験生への配慮が欠けた国の意識

今回の問題の根源はこういった国の意識にあると思います。

殊に、新型コロナウイルス感染の拡大は緊急性が高く、医療現場の逼迫や人命のかかる判断を早急にしなければならない特異な状況だというのは理解できます。

しかしながら、いつでも国に求められているものは迅速で正確な判断です。どちらかにバランスが偏ったり、時間をかけてする判断ではないと思います。

災害にしても天災にしても、緊急度が高く、その中で、スピードと反する正確性が常に求められている状況で判断を下さなければならない。国の果たす役割のひとつにそういった迅速で正確な判断というものがあると思います。

受験生がそういった汚い手を使って受験をするかしないかかが問題なのではなく、そういった状況で受験ができる可能性があるということが大問題なのです。

このことが受験生を不安にさせているのです。しかもこのタイミングで。これこそが大問題なのではないでしょうか。

昨年の共通テストでは、1年目ということも考慮されてか、本試験・追試験・特例追試の3回の受験機会が設けられていました。今年も同じように試験の回数を増やすことで混乱を回避できた可能性もなくはないはず。

一転した方針転換、さらに「不公平では」との声があがる救済措置。

最も問題だったのは救済措置を考える当事者に「受験生」を慮る視点がなかったことだろうと思います。

受験生が泣いている・・・大人の都合で振り回された受験生たち、これまでの努力は裏切ることはないと信じて、共通テストを乗り越えてほしいと思います。

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