「もののけ姫」わずか数分のシーンに1年7カ月もの時間を費やす
画像:YouTube
1997年7月に公開された宮崎駿監督作品の「もののけ姫」。興行収入193億円を記録し、当時の日本映画の興行記録を塗り替えた作品(現在、日本映画の歴代興行収入ランキング4位)で、スタジオジブリの代表作のひとつとなっています。
世界的にも人気のある「もののけ姫」、日本アニメ界の巨匠・宮崎駿監督が構想に16年、制作に3年をかけた大作と言われていますが、今回、わずか数分にも関わらず、制作期間に1年7カ月もの時間を費やしたシーンを紹介したいと思います。
「もののけ姫」およそ2年の時間を費やしたシーン
『もののけ姫』の冒頭シーンに出て来るタタリ神はCGじゃなくて手描きの作画なんだけど、グニョグニョ動くヘビの動きが複雑すぎて、わずか数分のカットなのに制作期間は1年7か月!動画枚数は5300枚もかかったらしい。原画マン曰く「段々わけがわからなくなって泥沼にはまってしまった」とのこと。 pic.twitter.com/krPT7KxKZQ
— タイプ・あ~る (@hitasuraeiga) 2018年10月26日
Twitterで投稿されたこちらのシーン。「もののけ姫」の冒頭で登場するタタリ神ですが、こちらはCGを使わず手書きでつくられたもの。その動画枚数はなんと5300枚!その動きの複雑さから、1年7カ月もの時間を費やしてしまったとのことです。
スタジオジブリと言えば、手書きに対して強いこだわりを持つことで知られています。
「風の谷のナウシカ」などの過去作品のブルーレイ化においても、宮崎駿監督はデジタル処理でお色直しすることを嫌がり、公開当時の画質を大切にするほど、手書きでつくられたものにこだわってきました。
手書きに強いこだわりを見せてきたスタジオジブリですが、「もののけ姫」では宮崎駿監督作品として初めてデジタルペイントを採用した作品となっています。
『もののけ姫』は(宮崎駿監督作品としては)初めて本格的にCGが導入された作品なので、スタッフも試行錯誤していたらしく「手描きのカット」と「CGのカット」が混在しています。タタリ神のシーンでは「アシタカの腕に絡みつくヘビ」等がCGで作画されました(基本的には手描きが多いです) pic.twitter.com/hfsd5Bg4rh
— タイプ・あ~る (@hitasuraeiga) 2018年10月27日
スタジオジブリがCGを使う際、作品全体の統一感をもたせるため、大切にしている4つのポイントがあるとのこと。
- 使用目的を明確にする
- 手描きではできない表現を目指す
- 作品の世界観を守る
- 方式ではなく道具として使う
この4つのポイントを守り、スタジオジブリでは手間が掛かる作業でも、手描きで表現できるカットではあえてCGを使わないようです。
CGは多用せず、手書きでは表現できない部分を補うために使う。シネマトゥデイの記事によれば、「これがCGなの!?」と言われるようなCGの使い方が理想的とのこと。
このように『もののけ姫』は手描きの凄さに驚く場面が多いんですが、逆に「えっ!ここCGなの!?」と意外なところでCGを使っている場面もあります。例えば、サンの口元についた血は「振り向く際の顔の動きに合わせて位置がズレないようにCGで作画した」とのこと。言われなきゃ気付きませんよねえ😓 pic.twitter.com/Aid8HxukqI
— タイプ・あ~る (@hitasuraeiga) 2018年10月27日
投稿者の「言われなきゃ気づかない」というコメントは、まさにスタジオジブリの理想とするところですね。
『もののけ姫』の手描き作画で好きなシーンは、冒頭の「アシタカが矢倉をスルスルと登る場面」で、アクションシーンほどの派手さはないけれど、人間の自然な動作を的確に描写した見事な作画だと思います。 pic.twitter.com/dcGNYrlKS1
— タイプ・あ~る (@hitasuraeiga) 2018年10月30日
手書きでここまで滑らかで自然な動きが表現できるからこそ、手書きとCGがうまく融合し、手書きかCGかわからないレベルにまで持っていけるのでしょう。
これが作品の世界観を壊さないことにつながっているようです。
「誰もが一度は観たことがある」と言っても過言ではない「もののけ姫」、もう一度、見返してみるのもいいかもしれませんね。
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