左利きの人がいる理由、右利きの人が多いのはなぜ?チコちゃんも解説
右利きの人が多いのはなぜか?
NHKで放送されている「チコちゃんに叱られる!!」で扱われたテーマのひとつです。
画像:YouTubeより世界人口約76億人の中で、右利きの人は約70億人。全人類の9割が右利きということになります。
そして、チコちゃんが教えてくれた答えは「人類が言葉を話すようになったから」。
画像:「チコちゃんに叱られる!!」より一体どういうことなのか。
右利きの人が多いのは言葉を使うから
理由は人類が生まれたころにさかのぼります。
利き手の研究をされている関西福祉科学大学学長・八田武志氏によると、約180〜240万年前に存在していた最古の人類の一種「ホモ・ハビリス」の右利きの割合は6割程度だったが、約2,500年前の古代人の右利きの割合は9割り程度まで増えていったとのこと。
この違いが生まれた理由が、言葉を使っていたどうかで、前者のホモ・ハビリスは言葉を使わず、後者の古代人は言葉を話していたといいます。
人類は進化するにしたがって、集団で生活して狩りをするようになりました。その中で発達していったのが言葉。
なぜ言葉の発達と右利きが関係するのか・・・それは脳と体の仕組みが説明してくれます。
左脳が発達したことで右利きが増加
人の体と脳は、左脳が右半身を動かし、右脳が左半身を動かします。脳からの命令は左右で交差することになります。
言葉を使う能力を司っているのが言語野で、この言語野は脳の左側にあります。
つまり、言葉を話すと左脳が発達していき、右手右足を使うのが上手になる。その結果、右利きになるということのようです。
このように言葉を話すことがはじまって、右利きの割合が増えていったのです。
そもそもなぜ左利きの人がいるの?
が、そもそもどうして左利きの人がいるのか。
ここで、YouTubeで公開されている「左利きの人がいる理由」という短編アニメーションを紹介します。
9割の人が右利きで、残りの1割が左利きという割合は、考古学的な証拠によると、過去50万年もの間続いていると、この動画では紹介しています。
画像:YouTubeより左利きが存在する理由、そして、ほとんどの人が右利きである理由について、最近の数学的モデルによると、実際の割合は人類の進化における競争圧力と協調圧力のバランスを反映しているといいます。
まず、「競争圧力」について説明します。
野球の主力打者の50%は左利きだった、なぜ?
画像:YouTubeより左利きのメリットは戦闘や競争を含むスポーツなどの敵対者が絡む活動において妨げるものがないと言われています。
画像:YouTubeよりたとえば、野球の主力打者の50%は左利きというデータがあります。
これも、右利きの人がほとんどで、左利きの人がレアな存在だからということが答えになります。
画像:YouTubeより少数派の左利きと多数派の右利き、両者が相見えると、左利きの人は右利きの相手と対戦する準備ができているのに対し、右利きは左利きの人を相手をするのはそもそも少ないので困惑してしまうからと言われています。
画像:YouTubeよりこの戦闘における仮説が正しいとすると、戦いに対して、アドバンテージのある左利きが進化の過程でもっと増えていいはずですよね?人口の50%が左利きになってもいいはず。が、人類史をみても左利きは増えていないわけです。
画像:YouTubeよりここで、2つ目の「協調圧力」に関係してきます。
左利きのゴルフ選手はトップ選手のわずか4%
人類の進化は競争と同じく、協調性によって形成されています。
どういうことか。
画像:YouTubeよりゴルフの成績は対戦相手に左右されないため、左利きはトッププレイヤーのたった4%ほど。
これは、ゴルフをはじめるときに右利き用のクラブを使うからだそうです。
人間社会の中でよく使われる重要な道具は多数派である右利きの人のためにデザインされています。
画像:YouTubeよりゴルフクラブのほかにも、はさみや自動改札、自動販売機のコイン入れ、レードルなどなど。
左利きの人はこうした道具をうまく使いこなせなくては、トラブルや事故に遭う確率が高くなってしまいます。そのため、協調性が必要となる世界では、左利きの人が姿を消していくことになるのです。これが協調圧力と呼ばれるものです。
このように、競争的な影響と協調性の影響からうまくバランスのとれた割合が今の右利き、左利きの人口分布に現れているとこの動画では説明しています。
とは言っても、左利きがいる理由には諸説アリ
チコちゃんが解説してくれた理由と、YouTube動画で説明している理由、どちらも興味深い内容であることに間違いないですが、左利きが存在する理由、そして、ほとんどの人が右利きである理由については「諸説あり」とのスタンスをとっています。
画像:YouTubeよりこの先、人類は「これだ!」という答えに出会うことができるのでしょうか?そのときを楽しみに待ちましょう。
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