ウェアラブル業界に新旋風!ロボティクスファッションクリエイター”きゅんくん”に迫る
2015/05/24

Googleの「Google Glass」、Appleの「Apple Watch」などのウェアラブルデバイス。
この市場は世界規模で拡大しており、2013年で約671万台で、2015年では1億台、2017年にはその倍の2億2,390万台まで拡大すると予測されています(参照:株式会社矢野経済研究所「ウェアラブルデバイス市場に関する調査結果 2014」)。
そんなウェアラブル業界に新たな時代を切り開く、若き日本人女性きゅんくんを紹介します。
ロボティクスファッションクリエイター きゅんくんについて

夜の渋谷をロボットを着て歩く、黒髪の少女 ー

そう、彼女がきゅんくんこと、松永夏紀(おそらく本名・・・)さんです。
きゅんくんの公式サイトで掲載されているプロフィールが以下(一部)。
1994年東京都出身。ロボットとの合体を目指し、機械工学を学びながらファッションとして着用するロボットを制作している。金属加工、電子工作、洋裁を自身で行う。
きゅんくんの代名詞となっているロボティクスファッションとは一体なんなのでしょうか。
ロボティクスファッションとは?
Just Fashion、ロボットに機能を求めない。
ロボットに魅了されるきゅんくんがロボティクスファッションについて次のように語っています。

ロボティクスファッションというのは、ロボットを着ることはもちろんなんですけど、それ以外にもロボットのようなテイストの服も前部含めて、「ロボティクスファッション」と呼んでいます。

そして、きゅんくんが着ているロボット「Metcalf」。
「着ることでどんなことができるようになるのか?」と思われる方もいるでしょうが・・・

これ(Metcalf)は機能はないです。ジャストファッション。ファッションでしかない。
本当に着て、アルミの板が動くだけっていう状態です。
そう、着たからといって何もできませんし、何も起こりません。「ロボットを着ているだけ」なのだとキッパリと答えています。
ウェアラブル業界のなかでの位置
ロボティクスファッションが今後拡大の一途を辿るウェアラブル業界でどのような位置づけになるのか。
あってもいらないんじゃないかっていうぐらいがいい

今、ウェアラブル業界では、ヘルスとかスポーツとか機能追求のデバイスが多いと思っていて。
でも、私はファッションの観点からウェアラブルを攻めていきたいなと思って。
「役に立つ機能」というよりかは「楽しい機能」。あってもいらないんじゃないかっていうぐらいの機能の方がいいですね。
着るロボットに機能を求めない、あくまでファッションという切り口からロボットを捉えているようです。
ロボティクスファッションクリエイターの原点
きゅんくんがロボティクスファッションをつくった当初のことを次のように語っています。

私はもう小学生くらいのときからずっとロボットが好きで、「ロボットをつくりたいなぁ」と思ってたんですけど。
好きなモノを身につけるのは結構一般的にあることじゃないですかね。(中略)それと一緒で私はロボットを身につけたいなぁと思って、それでつくりはじめました。
学校の近くのジャンクで基盤をたくさん拾って、それを服に縫い付けたのが最初のロボティクスファッション。まわりからは「がんばっているね」と冷ややかな反応だった反応があったようです。
きゅ・・・きゅんくんからTwitterで反応が・・・!
きゅんくん様、サイトを訪問していただき、ありがとうございます!コメントいただけてうれしいです! 訂正させていただきました。 今後ともよろしくお願いいたします! |
純粋に好きなものを、純粋な感覚で向き合うことができる。その力やそれを受け入れる器の大きさは、この小学生あたりに決まっているような気さえしてしまいます。
それほど、きゅんくんのロボットに対する無条件な愛情の強さを感じてしまいます。

きゅんくんが目指す未来とは
「私が『かっこいいな』と思っているのと同じものを『かっこいいな』と思ってくれると嬉しい」と語るきゅんくんが描くウェアラブルの未来はどんな未来なのでしょうか。

ファッションとしてウェアラブルがもっと普及したらいいなと思っています。
いろんな人がいろんなかたちでウェアラブルなものをつくって、それでそれが普通に販売されていて、みんなが身につけていて、みんながメカっぽかったり、光ってたりしたら。私はそんな自分の理想の未来が来たらいいなと思っています。


携帯電話が普及していくなかで、「携帯電話」と言わずに「携帯」という言葉がその電話(携帯電話)を指す、これまでになかった日本語の変化を実感したのを覚えています。
「ウェアラブル」という言葉もそれと同じように、「ウェアラブルデバイス」や「ウェアラブル端末」などと言わずに、「ウェアラブル」自体に「最先端のテクノロジーを身につけられること、またはそのもの」という意味が込められ、もうすでに市民権を得ているように思えます。
それは、ウェアラブルのテクノロジーと私たちの距離がいかに近くなっているかを表しているのではないでしょうか。
スマホはブランディング化され、機能だけでなく、色や形でも選ぶように、ウェアラブルがファッションという切り口で受け入れられてもおかしくはないように感じます。
または、ファッション業界がウェアラブルを取り入れテクノロジーの進化とともにすることもありえるわけです(現実にそのような商品はありますが)。
きゅんくんが描く未来が青写真から色のついたリアルへと変わる、そんな時代もすぐにそこに来ているのかもしれません。
きゅんくんについてもっと知ろう!
BS朝日で放送されている番組「Fresh Face」にきゅんくんが出演した動画がYouTubeで公開されています。

この番組について、Twitterできゅんくんは ー
この動画が好評で嬉しいです。2分半できゅんくんが分かる動画!
— きゅんくん (@kyun_kun) 2015, 5月 13
そう、語っているので、こちらの動画もぜひチェックしてみてください。
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