ヤフー制度変更で社員は全国どこでも居住OK!多様な働き方の行く末は
ヤフーは現在全国約8000人の従業員のうち9割がテレワークを行っていますが、制度を変更しさらに強化します。
現在、居住地については翌日の午前11時までに出社できる範囲に限定していますが、2022年4月から日本全国どこに住んでもよく、どこからでもテレワークで働くことを認めるということです。
出社が必要な場合でも、月額15万円までなら交通費を支給し、飛行機での通勤も認めるとのこと。
テレワークによる社員同士のコミュニケーションの希薄化が懸念されますが、コミュニケーション促進のための懇親会であれば、飲食費に1人あたり毎月5000円を支払うということです。
ヤフー川邊健太郎社長、社員に向けたメッセージで次のように述べています。
オフィスであなたが仕事をするにしてもオフィスじゃないところで仕事をする人もいることを前提に、共通の作業空間はもはやオンラインなんですよ
制度を決めた背景に社員を対象としたアンケートがあったそうで、「テレワークで仕事に影響がなかったもしくは向上した」と回答した社員が約9割だったことから制度の変更を決めたということです。
IT業界では、メルカリでも社員の住む場所の制限を撤廃しており、コロナ禍でさらにテレワークが進んでいます。
場所にこだわらない多様な働き方を推し進めることで優秀な人材の獲得を図るのが狙いのようです。
LINE開発拠点、なぜ京都に?企業の立地による人材獲得の戦略
人材と企業の立地はこれまで密接に関わってきました。
「丸の内OL」に「新橋サラリーマン」、そして、「渋谷ではたらく社長」。
サイバーエージェント藤田晋社長は「僕が青山学院出身で、渋谷に土地勘があったんですけど」と前置きしつつ、渋谷に拠点を置いた理由について次のように明かしています。
やっぱり若者を集めるのに渋谷という土地がすごく便利というか。採用するのに、日本橋とか新橋よりも渋谷で働きたい人が多いんです。(中略)インターネットビジネスをやっていると渋谷に人がいっぱいいて有利というか、便利というか。
「賢者の選択」よりそして、新型コロナウイルスのパンデミック前の2018年6月。LINEは東京、福岡に続く3カ所目となる新しい開発拠点に京都を選びました。
関西エリアでビジネスと言ったら大阪では?と思われますが、なぜか古都・京都。
その理由として、「京都」という世界でも高い知名度を誇るブランド。
京都は海外でも有名な場所で、観光地としても知られています。古き良き日本文化に触れることのできる古都。優秀な海外の技術者が日本で働くきっかけになったらと、京都に進出したそうです。
サイバーエージェントの渋谷にしても、LINEの京都にしても、立地選びの狙いは優秀な人材の獲得です。そして、今回のヤフーの場所に縛られない働き方。
このような動きについて、株式会社キャスター取締役CROの石倉秀明氏は「地方の企業にとっては試練」と課題を挙げられていました。
今まで人材獲得は地元企業間での争いだったのが、今後採用の競合は全国の会社となるためです。
これまでは「地の利」とも言える人材獲得戦略が、今やその「働き方」に重点を置いた戦略にシフト、さらに競争相手も立地に縛られない広がりをみせているようです。
グローバル競争にいかにして勝つか、企業はいつでも試行錯誤
どうしても現場に出なければならないエッセンシャルワーカーなどとは違い、とくに、インターネットビジネスではその場所を選ばず、人材獲得はグローバルに無限に広がります(もちろん、ネットインフラや言語の壁などの問題もありますが)。
グローバルで展開される競争にいかにして勝つか。企業はいつでも試行錯誤をしています。
ヤフー川邊健太郎社長はツイートで「経営サイドとしては、オフィスの求心力は捨てがたいものがあります」とも述べており、米IT大手郡のGAFAがオフィス勤務に戻していく動きも今後でてくるのでは?と推察。
経営サイドとしては、オフィスの求心力は捨てがたいものがあります。(なのでGAFAがオフィス勤務にちょいちょい戻そうとするのかなと推察)
— 川邊健太郎 (@dennotai) January 12, 2022
が、社員をオフィスに縛り付けるよりかは、社員のウェルビーイングの向上やそこから生じるやる気や創造性を重視する方向に舵を切りました。
そんな折、米アルファベット傘下のグーグルが2022年1月14日、英国ロンドンにある高層複合ビルのオフィス部分を取得すると発表しました(出典:日本経済新聞)。
新型コロナウイルスの感染状況を見ながら社員の出社を再開していく方針で、生産性向上につながる新たなオフィスの形を模索するとしています。
価値観は時代時代で異なりますが、刻一刻と状況が変化していく現代社会。今日の常識が明日には否定されるような世界なのかもしれません。さて、次はどんな”働き方”が生まれてくるのでしょうか。今から楽しみです。
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