権威に屈しないのは人間の持つ強さ!「2+2=5」という新常識に立ち向かう生徒

      2015/04/15

シーン30 出典:YouTube

2012年、英国アカデミー賞の「BAFTA Award for Best Short Film」にノミネートされた作品『Two & Two』。

コンクリートむき出しの灰色の壁に囲われた無機質な教室で、生徒たちは専制状況下にあり「2+2=5」と教え込まれます。懐疑的な生徒、そして反抗的な生徒が「違う」と立ち上がりますが、力によって封じ込められます。

Two & Two

シーン1 出典:YouTube

Two & Two

シーン2 出典:YouTube

冷淡な空間が広がる教室で生徒たちが駄弁っています。

シーン3 出典:YouTube

先生が教室に入ると、生徒たちの声がピタッとやみます。

シーン4 出典:YouTube

先生、コワい・・・

シーン5 出典:YouTube

腕時計を眺める先生。

シーン6 出典:YouTube

すると、教室にあるスピーカーからアナウンスが流れてきます。

Good morning students…

みなさん、おはようございます。

シーン7 出典:YouTube

This is headmaster speaking.

(話しているのは)校長です。

シーン8 出典:YouTube

I don’t want to take up any of your valuable lesson time…

君たちの貴重な授業時間を奪いたくはないのですが・・・

シーン9 出典:YouTube

but just to let you know that today there will be some changes in the school.

今日は学校からお知らせしなければならないことがあります。

シーン10 出典:YouTube

Your teachers will advise you further.

君たちの先生はとても良い助言を君たちにしてくれます。

シーン11 出典:YouTube

Please pay attention and follow their instructions to the letter.

先生の言うことに注意して、先生の教えには従うようにしましょう、それは文字通り「従う」ように。

スピーカーから流れてきたのは「先生の言うことは絶対!」という命令だったのです。

放送が終わると、授業が始まります。強面の先生は黒板に次のように書いていきます。

シーン13 出典:YouTube

2 + 2 = 5

ざわつく生徒たちに「静かに!」と制します。

シーン14 出典:YouTube

We will have order in the classroom!

これがこの教室での「ルール」だ。

先生はこう続けます ー

シーン15 出典:YouTube

Two and two is…?

2 + 2 は?

先生は生徒たちに「2 + 2 = 5」と叩き込みます。

シーン16 出典:YouTube

Five!

5!

生徒たちはバカバカしい不合理を目の前にしながらも「2 + 2 = 5」と復唱していきます。

シーン17 出典:YouTube

AGAIN! Two and two is?

もう一度!2 + 2 は?

先生は繰り返し繰り返しこの間違った計算を教え込みます。

シーン18 出典:YouTube

FIVE!

5!

すると、一人の生徒が手をあげます。

シーン19 出典:YouTube

But Sir, surely two plus two is four?

でも、先生、「2 + 2」は”4”ですよね?

生徒はごく自然な疑問を先生に打ち明けます。

シーン20 出典:YouTube

You have been told that two plus two is five.

「2 + 2」は”5”と教えただろう。

先生はそんな生徒の疑問を押しのけます。

シーン21 出典:YouTube

You will not question this. Do you understand?

もうこの質問をするんじゃない。わかったか?

シーン22 出典:YouTube

Don’t think. You don’t need to think.

考えるな。考える必要などない。

畳み掛けるように、生徒に力強く言います。

シーン23 出典:YouTube

Two plus two is five.

「2 + 2 = 5」だ。

シーン24 出典:YouTube

Get out your notebooks and write this down.

ノートを取り出して、書きなさい。

そう言うと、それでも納得のできない一人の生徒が立ち上がります。

シーン25 出典:YouTube

Sir! Two plus two IS four!

先生!「2 + 2 = 4」だよ!

シーン26 出典:YouTube

It’s always been four!How can it be five?

これまでずっと”4”だ!なんで”5”になるんですか?

反抗的な生徒に先生はたまらず ー

シーン27 出典:YouTube

Who give you permission to talk?

誰が話していいと言った?

シーン28 出典:YouTube

Two plus two is five. Say it!

2 + 2 = 5だ。さぁ、言え!

先生は従わせるように圧力をかけていきます。

シーン29 出典:YouTube

Two and two is four‥

2 + 2 = 4だ。

生徒は自分の両手を使って他の生徒に訴えかけます。

シーン30 出典:YouTube

surely you can all see that?

みんな、わかっているんだろ?

シーン31 出典:YouTube

You know it’s four, why don’t you say so?

答えが”4”だって知っているだろ、なんで言わないんだ?

先ほど手を上げて主張した生徒にむかって言います。

シーン32 出典:YouTube

Don’t move until I get back.

私が戻ってくるまで待っていろ。

お冠の先生はそう言い残し、教室を後にします。

シーン37 出典:YouTube

先生は3人の優秀な生徒、ここで言う「優秀」とは文字通り従う生徒を連れて教室に戻ってきました。

再び、生徒に問います ー

Boy, tell us again what two plus two equals.

もう一度「2 + 2」がいくつか言ってくれないか

シーン38 出典:YouTube

Sir, the answer is four, Sir.

答えは”4”です。

生徒の答えは変わらず・・・

すると、先生は生徒を黒板の前に立たせ、次のように言います。

シーン42 出典:YouTube

Now, complete the sum.

さぁ、完璧な合計を(書きなさい)。

シーン43 出典:YouTube

すると、3人の優秀な生徒は銃を構えるポーズをとり、銃口を反抗的な生徒に向けます。

シーン44 出典:YouTube

This is your last chance.

これがラストチャンスだ。

そう告げ、白いチョークを渡します。

シーン45 出典:YouTube

それでも、生徒は「2 + 2 = 4」と書きます。

そして、そのとき・・・!

シーン46 出典:YouTube

引き金が引かれ、乾いた銃声が教室に響きます。そして、生徒は ー

シーン47 出典:YouTube

殺されてしまいました・・・黒板に血が飛びます。

シーン48 出典:YouTube

Does anyone else not understand today’s lesson?

今日の授業でわからない生徒はいないな?

高圧的に先生は告げると、生徒の顔を覗きこんでいきます。

シーン49 出典:YouTube

そして、血塗られた黒板に書かれた計算を消していきます。

シーン50 出典:YouTube

再び、「2 + 2 = 5」と書き、こう言います。

Open your notebooks and write this down.

ノートを開いて、書きなさい。

シーン51 出典:YouTube

惨状を目の当たりにした生徒は黙々と板書した計算をノートに書き込んでいきます。

シーン52 出典:YouTube

しかし!「5」に取り消し線をひく生徒が。そして・・・

シーン53 出典:YouTube

「4」と書き込みます。これがこのショートフィルムのエンディングとなります。

大きな力に立ち向かう強さは絶えることはない

『Two & Two』について監督は次のように語っています。

My main motivation to make Two & Two was to explore the desire which drives people to challenge authority in a despotic situation. I believe such desires are within all of us.

『Two & Two』を制作することになった主な動機は専制状況下で人々が権威に立ち向かっていくことの欲望、欲求を探求することです。

そういった欲望や欲求は私たちのなかにあるものだと思っています。

生徒たちにとって先生は絶対的な存在で、従うべき対象です。小学生の頃を思い出してみても、先生に歯向かうというのは大罪を侵すような、そのくらい大きなことです。

それでも、民主的な立場をとる国が多い世界では、何かに対して疑問を持ったり、不条理や不合理に立ち向かっていくのは立派な権利だと思います。独裁的ではあってはならないのです。

この作品で描かれている、反抗したことによって眼前で殺された生徒がいても、「2 + 2 = 4」であるとノートに書く生徒がいるように、大きな権威や権力に対する「挑戦」というのは決して絶えることがない、この作品は大きな力に立ち向かう強さ、人間が根底に持つ反骨心を描いているのではないでしょうか。

みなさんはどのように考えるでしょうか。

 -学び

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